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こんばんは、series500です。
本日、大学院・博士前期課程を修了(卒業)しました。
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入学したのが本当に昨日のことのような感覚で、在学中は悩みがない日がありませんでした(先ずは授業、そして就職、それから修士論文)が、同時に学生生活を楽しみ、就職も決まり、論文も何とか通って修了できたという最高の結果を得ることができました。
内容的に纏まった文章を書く余裕はないものの、2年間を振り返りながら書いていきたいと思います。
徒然に。

大学院進学という選択
私にとって、大学院進学という選択肢は、「学生生活の延長戦」「人生の遠回り」「崖っぷち」でした。
大学時代に満足した就職活動の結果を得られなかったから、それしか進路がなかったから、大学院に逃げたという言い方も強ち間違ってはいません。(もちろん、それが本質でもありませんし、もうちょっと勉強がしたいと思っていたことも確かです。)
また、出身大学と異なる大学院に進学したことは、自分を更に厳しい環境に置くと同時に、カリキュラム的に自分の目標に向かった具体的な勉強ができると考えたからです。
世間では、学部よりもレベルの高い大学の大学院に進学することを「学歴ロンダリング」とか揶揄されるようですが、逆に自分をより高みに置くことに何の問題があるのか、高度な研究のために上を目指すことは当然じゃないのかと思います。
・・・話が逸れました。
いずれにせよ、大学院進学は決して予定していたものではありませんでした。

入学の日
2009年4月、学部を卒業して大学院に入学しました。
同級生は殆ど社会へ飛び出していったという危機感と、他大学出身の自分が研究科の中で受け入れられるだろうかという不安で入学式を迎えました。
しかし、それは杞憂でした、少なくとも後者は。
皆、まるで昔から友達だったかのように受け入れてくれました。
(皆は私が思っていたほど意識はしていなかったのかもしれませんが。。。)
本当に良い人たちに出会えたと確信を持てます。
また、OG時代からの親友であるsikiさんが同じ大学院に進学したことは精神的に大きな助けとなりました。
思い返せば、2人で学生生活的なことが殆どできなかったのが後悔するところですが、常に私が何らかの懸案事項を抱えていたことを考えると仕方のなかったことです。

日々の授業
大学院の授業は、大学の講義とは違います。
基本的に受講生は5人とか3人とか、場合によっては1人とか・・・少人数極まりないので、内容的にも大学のゼミ演習のような形式が殆どです。
しかも、人数が人数なので、報告やレポートも高頻度。
当然、レジュメや発言のレベルの学部レベルのものでは通用しません。
入学当初、それまで読んだこともないような哲学的な憲法の論文を前に、本気で泣きそうになったのも今では良い思い出です。
今でもそれを消化して理解できているワケじゃないですけど。。。(汗)
しかしまぁ、大学院の授業は1コマ毎にやりがいがあるというか、(追い込まれて)何度も徹夜をしながらではありましたが、学問に取り組むという難しさと楽しみを得て、大学院の授業に取り組めたのではないかと思います。

学生として
昔からの付き合いであるsikiさんとは、ある意味では良くも悪くも今までどおりの付き合いだったものの、大学院で得た友人たちとの交流は完璧に想定外でした。
入学前、自分の中での大学院生のイメージがあまり良くなかったこともありましたし、勉強しかしないものだと思っていたので、共同研究室で延々と雑談するとか、飲み会を開くとか、遠足に行くとか、旅行に行くとか・・・想像もしていなかった日々でした。
でも、だからこそ学生ライフも満喫できました。
まぁ、想定外というか、我々の仲間内が特殊なのかもしれませんけど。。。
しかも、各々が大学院生としても人間としても素晴らしく、また楽しい方々だったので、先述のとおり、本当に良い仲間に恵まれたと思います。
加えて、恩師や恩師を通じて様々な社会人と方と知り合い、研究会などに出席させて頂いたことで、学問以外の勉強も大学時代以上にできました。
これが自分の進路を決める上でも大きな役割となりました。
・・・ただし、大学・大学院と6年間の学生生活は、私の生活リズムを完全に世間から隔離しました。
何回かブログでも書きましたが、やっぱり学生の期間として適切なのは、4年くらいかと思います。

就職活動・進路
基本的に大学院生活を満喫しておりましたが、当初からの目的でもあったように、卒業後の進路というのは常に意識していました。
仮に大学院を修了(卒業)しなくとも、とにかく社会人にならないと・・・同級生から大きく遅れを取ったことへの不安は、自分の将来に対する考え方を大きく揺らしました。
これはもうヤケクソでもあると言えような気もしますけど、一度は納得できないことに対して、それを受け入れることを拒んだわけですから、今度同じ状況になったら、受け入れざるを得ないとは考えていました。
自分の拘りや考え方、知識、経験が絶対的だとは思いませんし、そういう納得できない道に進んでも、いずれは自分の道として舗装されていくものです。
だから、自分が大学生の時よりも悪い就職環境の中で、邪魔者扱いすらされる文系大学院生の身でありながら闇雲な就職活動もしました。
結局、自分の進みたいと思った道に進むことにはなりましたが、それだって結局のところは舗装されていない荒れ道であることに変わりません。
楽をするために選んだ道でもありません。
ですが、自分の希望した進路なのですから、精一杯やっていく覚悟です。
※あっ、当然のことながら、博士後期課程(ドクター)を目指すことは絶対にありませんでした。
法に対する見識だけでなく、語学もできませんし、そこに進んだところで進路が見つからないことは明らかで、これ以上は学生を続ける意味がなかったからです。

修士論文の執筆
修士論文は学部の卒業論文とは違い、審査や口頭試問もあり、法学部と比較すれば厳格です。
単に文章量の問題だけでもなく、内容においても卒論のような適当さでは済まされません。
私は、進路が決まってから書き始めたので、実質的に執筆に掛けた時間は3ヶ月弱でした。
この間、単に論文を書くだけでなく、指導教授のアドバイスを受けながら、何度も修正に修正を重ねていきます。
自分自身に明確なテーマや知識がなかったため、テーマの選定からして選定する余地がなく、この後も法律論として論じていくための参考文献の不足が手を煩わせました。
まだまだ自ら法律論を展開するだけの実力と経験がない修士論文レベルでは、参考文献が絶対的な力だと言っても過言ではありません。
その参考文献に恵まれない以上、それ以上のことは頭で考えたとしても容易には書けませんから、そういう意味で論文のレベルは自然と決まってきます。
従って、自分が書いた論文に満足しているわけではありませんが、とはいえ、審査を通してもらい、大学院を修了できたのですから、私はもう満足です。
最小限の努力で最大の結果を得たと思います。
論文を書いたこと自体が良い経験でした。

修了(卒業)にあたって
正直、自分が大学院をストレートで修了するとは思っていませんでした。
金銭的なこともあり、進路が決まったら退学しようと本気で考えていましたし、進路が決まらないなら休学するのもアリではないかと・・・それが自分の中での予定でした。
それでも多くの人たちに刺激を受けて、あるいは実際に力を借りて修士論文を書きあげ、審査も通してもらって、とりあえずは大学院を修了することができました。
この2年間で得たものは、必ずしも今すぐに形になるものばかりではありません。
これから時間を掛けて、これが大学院に行った成果だというものが出てくるものだと思います。
学生として、学部生よりも更に厳しい(そして楽しい)環境を生きてきました。
自分は進路が見つかっただけでも良いとは思っていますが、きっと、この大学院生活にはそれ以上の成果があるように感じています。
大学院に進学するという選択は、自分にとって正解でした。
そして何より、大学院で私に関わってくれた全ての人に心から感謝を申し上げる次第です。

名言
・皮肉で大学院に入ることを「入院」、出ることを「退院」という。
・法律学とは、解釈論と立法論。
・大学院生と研究者は、議論の上で常に対等。
・大学/universityとは、宇宙/universe・・・知の宇宙。
・(目立って愛される)梅の木学問ではなく、(目立たないが人のためになる)楠学問を。

修了の日(日記)
学位記授与式は午前10時からですが、8時30分くらいには大学院へ。
最後の大学院を味わおうと思ったのと、共同研究室に行けば誰かいるだろうと思ってのことです。
・・・共同研究室には誰も居ませんでしたが、、、珍しく。

で、9時頃にsikiさんと合流し、授与式の会場へ。
そういえば、入学式の時もsikiさんと参加したのでした。
授与式は、各研究科の総代が学位記を受け取り、学長の式辞などで終了。
ここでsikiさんとは分かれ、研究科の仲間と合流します。

授与式の会場前で記念撮影などをした後、大学院棟へ移動。
研究科ごとに個人に学位が授与されます。
なんか・・・入学式後の説明会と同じようなシチュエーションに、この2年間が重なりました。

その後、共同研究室で在学生が用意してくれた昼食を食べ、その後は”いつものように(?)”延々と雑談を繰り広げます。
4時間くらいあったはずなのですが、やはり一瞬のようでした。
途中、何故か皆でプチプチを片っ端から潰すなんてこともやってました。
でも、そういう雰囲気こそが我々が居た法学研究科だと思います。

5時からは梅田で打ち上げ。
食事会(飲み会)の1次会、喫茶店での2次会を楽しみ、10時頃に解散しました。
20110322-02.JPG







誰かも言っていましたけど、本当にこれが大学院生活で最後の飲み会のようには実感が湧きません。
もちろん、これで修了(卒業)だということも。
これから寝ぼけてフラッと研究室に行ってしまって、でも皆も普通に居る・・・そんな気さえもします。
それだけ大学院生活が楽しかったということでしょう。

・・・大学院を退院しました。

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COMMENT : 結構でした
なんとも感慨深いこれまで2年であり、昨日1日でしたね。
院でのすべてが僕らの糧になっていると常々思います。
この有り余るほどのあらゆる気持ちを言葉とインターネットだけでは伝えきれませんね。
ということで、僕がいまどんな気持ちか、共感したいかをこころで感じ取ってください。

siki@心理学マスター 2011-03-23(Wed)21:15:25
COMMENT : 同じく
これに関しては、概ね同じ気持ちだと思います。
この項だけで4000字くらい勢いで書きましたが、この溢れる気持ちを書ききれません。
この気持ちを文章で表わすには人類はマダマダ未熟・・・(略)
本当に大学院に進学して良かったと心から思います。

ともあれ、今後とも変わらずヨロシクお願いします!
series500@管理人・法学マスター 2011-03-23(Wed)21:30:03
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<このブログについて>
このブログは、2006年12月1日(金)に開設され、2013年3月18日(月)までの2300日に連日更新されました。現在は、管理人の気力・体力・ヤル気・ネタが揃った場合にのみ、ごくごく稀に更新されます。
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